給料も高いのかな…
この記事で分かることは以下のとおり
こんな方におすすめ
- 林業全般について詳しく知りたい人
- 林業作業員のメリット・デメリットが知りたい人
- 林業へ一歩踏み出す勇気が欲しい人
私は10年間ほど林業に係わる仕事に携わってきました。
主な仕事内容としては、施工管理で作業員のみなさんに仕事の指示や、書類作成するために事務作業も行っていました。
林業というか建設業など現場で働く仕事のイメージって「きつい・きたない・きけん」の3Kですよね。
そんな私が思う林業は結論、
です。
これ忖度なしで答えています。
なぜかというと、昔と違って職場環境の改善がめちゃくちゃされているから。
とはいえ、働く会社によりけりなので一概には言えませんが、それでも昔よりは確実に良くなったと感じます。
私が働き始めた10年前は、まさしく人海戦術。人がたくさんいたからこそできたわけで、それこそ肉体労働って感じでした。
でも今は、重機の普及、装備品の進化によって労働環境が良くなっていると感じます。
それでも不安ですよね。
そんな不安を解消するため、元林業経験者の筆者が記事にしてみました。
また、就職という選択肢は重たいないという方には、無料で参加できる「就業支援講習」やお金を出して本格的に林業が学べる「林業向けの学校」なども解説しています。
林業全般や林業作業員となる指針を示していますから、ぜひ最後まで読んでみてください!
前置きを飛ばして読みたい人は・・・
林業とは?【結論|木を切るだけではなく育てる産業】
林業とは木を育てるために木を切ったり、草を刈ったり、育った木を切って丸太として活用する産業のひとつです。
林業の目的は木を育て、森林を作り、適切な時期に伐採、苗木を植える、そしてまた木を育てる…といった40年以上にもにわたるサイクルで森林として形成させていきます。(下画像参照)
具体的な作業は、
林業の作業種
- 地ごしらえ(植林)
⇒刈払機を使って草刈り - 植付(植林)
⇒クワを使って苗木1本1本を植え付け - 下刈り(育林)
⇒刈払機を使って苗木の周りを草刈り - 除伐(育林)
⇒植えた木の周りの侵入木を切る - 切り捨て間伐(育林)
⇒主に植えた木の一部を間引き切る - 枝打ち(育林)
⇒植えた木1本1本の枝をノコを使って切り落とす - 搬出間伐(育林)
⇒主に植えた木の一部を間引き切る(切った木は搬出) - 主伐(造材)
⇒適齢期を迎えた木を100%切る
作業でもこれだけあります。
この一連の作業を担うのが、「林業作業員」です。
林業の必要性
もちろん場所によっては手を加えず、自然のままとしている森林もあります。
人工的に森林を形成させる場合には以下の理由があります。
以上があげられます。次に詳しく解説していきます。
地球環境を維持するため
小学校でも勉強されてご存知の方も多いかと思いますが、木は二酸化炭素を吸収し、酸素を放出します。
二酸化炭素を吸収するわけですから、地球温暖化防止など環境面においても期待される生き物です。
しかし老齢化した木は、人間と同じで二酸化炭素を吸収する能力や酸素を放出する能力も下がっていきます。
やがては枯れてしまい、森林が荒廃してしまいますから、そうなる前に適正な時期に木を切って新しく植えるのです。
地球環境を守るためには、ある程度人間の手による管理が必要になるため林業は必要になってきます。
木材として生活利用するため
人間が作り出したコンクリートや鉄類は、100%再利用することが難しい一方で、木はほぼ100%利用することができます。
たとえ作業上すべての木を運び出すのが困難であっても、木は自然に還りますし、それが虫や動植物の栄養にもなりえるので環境に害は無いのです。
切った木は廃棄せずに、家の建材に使われたり、あるいはパレットなどの建設用材に使われたり、細かく砕いて燃料用のチップにしたり、私たちが普段使うテーブルやイスなんかも木で使われています。
このように私たちの生活の中で、木材はさまざまな用途で活用されています。
土砂崩壊や洪水防止などの効果を発揮するため
森林は災害面でも活躍の場があります。
一方で森林がある場合のメリットは以下です。
- ・雨粒の勢いが木にぶつかり弱まることで、土砂の浸食を抑制する。
- ・木が雨水を栄養として蓄えることで、洪水を抑制する。
- ・地層に根が張ることで、木が形成を保とうとするので、結果土砂崩壊を抑制する。
このような効果から森林は「緑のダム」と呼ばれるほど防災効果が高く、林業は防災林を維持管理していくのも役割のひとつです。
林業とは実は環境に貢献している業種
なぜ真逆なのかと言いますと、木を切り倒していいかどうかについては細かいルールや法律の基に厳しく制限されているからです。
山林所有者様や、植えた時期、木の種類などによって細かく線引きされており、情報が管理されています。(下画像参照)
この中から木の適齢期や木の目的に応じて切っても良いか否かを判定し、伐採する計画が立てられます。
伐採作業となると土木工事などとは比較にならないほどの壮大な面積でもって作業に取り掛かります。
そのため、はたからみると木が一気になくなって山を壊しているのではないかと思われがちですが、「森林法」という法律により適正に森林が経営していけるように計画を立てています。
最終的には農林水産大臣または都道府県知事、市町村長の認定が必要となるため、でたらめな計画を立てることはできません。
このように森林を管理していく上で前述した木を育て、森林を作り、適切な時期に伐採、苗木を植える、そしてまた木を育てる…といったサイクルを続けていくのです。
林業の収入は?【結論】雇用形態によっても違う!
結論からいうと、経験年数と雇用形態によって変わります。
林業作業員の収入について林野庁を通して調べてみました。
林野庁の調べ(*32)によると、賃金の水準については一定の条件の下で試算すると平均約300万円(*33)となっており、全産業平均の約400万円(*34)と比べると、必ずしも高くない状況となっている。
出典:農林水産省(林野庁)
「緑の雇用」アンケートによると、林業経験年数と賃金の水準を比較すると、林業経験年数が10年以下の者では年収(手取り)250~300万円がおよそ3割で最も多く、11年以上の者では350~400万円がおよそ3割となっており、経験年数により年収が増加している様子がうかがえる
出典:農林水産省(林野庁)
経験を積むことで見合った収入が得られるというのが分かります。
ではここで林業作業員の主な雇用形態について紹介します。
林業作業員の雇用形態
雇用形態による違いを比較してみました。
通年雇用(固定給制) | 通年雇用(出来高制) | 季節雇用 | アルバイト・パート | |
---|---|---|---|---|
収入 | 高 | 高※場合による | 中 | 低 |
収入の安定性・ 仕事の優先順位 | 高 | 中 | 中~低 | 低 |
仕事の重要度 | 高 | 中 | 中 | 低 |
どの雇用形態も良し悪しはありますので、比べてみながら決めてみるのもいいかと思います。
経験談も含めながら解説していきたいと思います。
【安定を求めるなら】通年雇用(固定給制)
通年雇用とは、継続して雇用される形態です。
固定給制とは、基本給が決まっており仕事量の大小に関わらず、給料日にしっかりと賃金が支払われる制度です。
メリット
収入が安定している
デメリット
経験年数による給料アップが多く、仕事量や難易度が給料に反映されにくいため、モチベーションを保つことが難しい
【モチベーションを上げたいなら】通年雇用(出来高制)
出来高制とは仕事の成果分だけ収入が得られる制度です。
つまり仕事をたくさんこなせば収入が多くなるし、こなせなければ収入が少なくなるといったものです。
メリット
経験年数をこなし技術力が向上していけば、収入に反映されやすい
デメリット
仕事量に波があるので、稼げる月と稼げない月がある
【兼業したいなら】季節雇用
季節雇用とは1年を通してある時期にのみ限定して雇用する形態です。
たとえば夏の繁忙期時期は農業や漁業の仕事をし、閑散期の冬から春は林業をするといった兼業して働くスタイルです。
メリット
兼業することで、仕事がある時期に稼ぐことができる
デメリット
仕事の優先順位が低かったり、待遇が低かったりと通年雇用と比べると差別化されやすい
【気軽に仕事したいなら】アルバイト・パート
アルバイト・パートは季節雇用と比べるとさらに敷居が低く、人手解消のために雇われている人が多いです。
コンビニのアルバイト店員やスーパーのパートで働くお姉さんをイメージしていただけたら分かりやすいかと思います。
メリット
- 基本的に重要度の高い仕事を任されることは少なく、流れ作業や肉体労働が多い
- 責任感が少ない
デメリット
- 収入が低い、不安定
- 社会保険が最低限
- 毎年雇用されるかは会社次第
- ボーナスや手当はほぼ期待できない
林業に向いている人
林業向いている人には以下の特徴があります。
林業に向いている人3選
以下で詳しく解説していきますね。
体を動かすことが嫌いではない人
体力が必ずしも必要ではないと言いましたが、やはり体を動かすことが嫌いではない人の方が向いています。
ですが、ここで大事なのは体を動かすことが好きである必要はないということです。
なぜなら筆者である私がそうだからです(笑)
体を動かすよりかは事務作業の方が得意ですが、山を登ったりするのは苦ではないので続けてこれました。
逆にいうと会社にもよりますが、事務仕事など中で仕事をすることはほぼ無いので、外仕事をしたいという人には向いている職業だといえます。
慎重な人
慎重に作業を進めることができる人は林業に向いているといえます。
なぜなら苗木の周りの草を刈払機で刈る下刈り作業では、苗木の誤伐をしてはいけないので慎重に刈り進める必要があるからです。
その他にも木を切る時も木が密集した中で切るので、切った木が他の木にかからないように慎重に切る必要があります。
重機を操縦する時では、狭い作業路や傾斜がきつい所で作業しなければいけない時もあるので、そういった場所での選定をしながら慎重に作業を進めなければいけません。
このように林業ではマニュアルはあるものの自然を相手にする仕事なので、場所場所によって応用をきかせた作業が必要になってきます。
ただやみくもに作業を進めるのではなく、慎重に作業を進めることができる人は林業に向いているといえます。
周囲に気を配れる人
林業では3人1組など班体制で作業に取りかかることが多いです。
近くで作業することはないものの、集中して作業をしていたらいつのまにか近くにいたなんて起こらないように周囲に気を配りながら仕事をしなければいけません。
またスズメバチの巣なども作業範囲内にあったりするので、周囲に気を配れる人であれば早めに発見し、避けることが可能です。
このように周囲に気を配れる人は林業に向いているといえます。
林業のメリット
林業は、建設業などでは味わえない魅力がつまっています。
林業作業員となるメリットをご紹介します。
自然の空気がおいしい
林業は名前の通り山々に囲まれた中で仕事をします。
基本的には現場で昼食をとることが多いので、川の流れる音や鳥の鳴き声、セミの鳴き声などが響き渡る中で昼食をとれるので気持ちが良いです。
空気もおいしくビルや車に囲まれた世界とは真逆の中で仕事ができるのが林業です。
残業がほぼない
林業は残業がほぼないといえます。
なぜかといいますと夜に作業をすることが物理的に難しいためです。
暗闇の中で木を切るのは危険ですし、労働災害事故にもつながるので陽の出ている時間帯での作業になるので残業がないのです。
山菜などの山の幸が堪能できる
林業の魅力といえば山菜の恵みが得られることです。
春先はわらびやタラの芽、ウドなど、秋はキノコ類が採れるので山菜時期になると休憩時間などで採って食べるのもひとつの楽しみです。
山の仕事だからこそできる恩恵といえるでしょう。
林業やめとけと言われる理由とその打開策【林業とは3Kだけじゃない!】
林業は魅力的な職業である一方で「やめとけ」とも言われる職業でもあります。
なぜそのように言われているのでしょうか。
以下の理由が考えられます。
以上の理由についての打開策がこちらです。
打開策
以上です。
それぞれについて詳しく解説していきます。
体力的にきつい【重機の普及により労働力の軽減】
林業は外仕事なだけに体力的にきついや体力が無いと務まらないと思われがちです。
結論からいうと、そんなことはありません。
なぜなら、今は機械化が進んだおかげで、労働力の軽減が図られているからです。
土木などの建設業では重機が当たり前の時代ですが、自然を相手にする林業ではなかなか機械化が普及していませんでした。
林業の初期はノコギリで木を切り出し、その後にチェンソーが普及しました。
そして現在は「高性能林業機械」と言われる「ハーベスタ」という重機が普及し、作業効率が非常に上がりました。
機械のオペレーターであれば体力を使うばかりではないため、昔に比べたら必ずしも体力が無いと務まらないということはありません。
また傾斜のキツイ山を上りながら何十キロもある苗木を運ぶのはかなりの労力ですが、今はドローンで苗木運搬することも可能で、導入している会社も増えつつあります。
このように重機や機械の普及により労働力の軽減が図られています。
朝が早い【そのかわり早く帰れる】
林業の始業時間は、6時30分~8時ぐらいに始まる企業が多いです。
なぜかといいますと、夏は気温が高くならない朝早くに作業を始めることで熱中症のリスクを軽減できるからです。
逆に冬は陽が落ちる時間帯が早くなるので、安全面から夜遅くまで仕事ができない林業は、早く始まって陽が沈む前には作業を終えられるようにするためです。
したがって林業の世界ではおのずと、朝早くに始まる会社が多くなってしまうのです。
朝が早いということは裏を返せば早く帰れるということなので、朝が苦手でない人はむしろメリットではないでしょうか。
労災事故が多い【装備品の普及や法令等による安全の見直し・強化】
林業は他の産業に比べると労災事故が多い業種です。
・林業労働災害の発生率
足場の悪い山の中で伐採木等重量物を取り扱う林業の労働災害の発生率は、災害の発生度合を表す「千人率」で他産業と比べると、全産業の中で最も高くなっています。
特に林業の場合は被災するとケガでは済まず、死亡事故につながることも多いです。
ではなぜ他の業種に比べて労災・死亡事故が多いのでしょうか。以下の理由が考えられます。
- ひとつとして同じ現場は存在せず、状況によって難易度が変わるから
- 木の特性(針葉樹なのか広葉樹なのか、枯れているのか否か)によって切り方が変わり難易度がかわるから
- 急斜面などでの悪条件での作業が考えられるから
- 狭い場所で重機を扱うため滑落の恐れがあるから
- スズメバチやクマ、マダニなどに襲われる危険性があるから
このように林業は木という生き物を相手にしているだけにマニュアルはあるものの、その通りにうまくいかないこともあるのが事実です。
その時に必要になってくるのが若手であれば技術力や経験でもあり、ベテランであればおごらない慎重さが必要になってくるのです。
特にかかり木は放置したり、間違った切り方をしたりして死亡している事故が多く見られます。
かかり木とは伐倒の際にうまく倒れず、他の木にかかってしまった木のこと及びその処理のことを言います。
結局横着しても無駄に時間がかかる場合もありますし、事故のリスクも考えたら慎重に丁寧に作業を進めることが大事になってきます。
経験年数の少ない作業員であれば今は「緑の雇用」という制度がありますので、そこで安全な作業方法などを勉強することができます。
また熱中症対策で空調服が普及してきたり、スズメバチの針が届きにくい手袋など労災防止用の装備品の対策グッズも多数発売されてきています。
チェンソーの刃が足に当たっても受傷を防ぐために「防護ズボン」は必ず着用しなければいけないとルール化されています。
防護ズボンも昔は外国向けで重かったりしていましたが、今は身軽なものも発売されていて少しずつ作業改善はなされてきています。
ハラスメントの横行【コンプライアンスの厳格化により緩和】
林業はガテン系の仕事だけあって言葉遣いが荒かったり、仕事を教えなかったりなどハラスメントが横行していると思われがちです。
事実0ではないと思いますが、コンプライアンスが厳しくなってきていたり、労働基準法による職場環境改善が行われていたりする現代では、昔ほどハラスメントは多くはないと思います。
そもそもそんな先輩作業員がいたら仕事がやりづらくなるし、会社としても問題児扱いされます。
昭和気質な先輩作業員がいたとしても、今は「緑の雇用」という制度が約3年間あるので、外部より基礎からしっかりと学べます。
緑の雇用は未経験から林業に就業した人へのスキルアップ・キャリアアップの支援制度です。
このように現在の法令や制度によってハラスメントは少なくなってきているというのが印象的です。
【高性能林業機械】林業で活躍する重機を紹介
高性能林業機械とは、建設業で使用される重機に加え、林業に特化した機能を装備した重機のことです。
建設業の重機だと1台で何役もこなすのが難しい一方で、高性能林業機械はそれを可能にしています。
ハーベスタ
ハーベスタは伐倒から枝払い、造材、集積と1台で何役も担うことができる優れものです。
ハーベスタの操縦席にはたくさんの操作ボタンがついており、まるでロボットかのようです。
フォワーダ
フォワーダはハーベスタなどで短く切った木を土場まで運ぶ重機です。
不整地運搬車と違うのは荷台に木材をつかむためのアームが装備されており、グラップルなどの積込機械がいらず、フォワーダ1台で積込と運搬を行うことができます。
フェラーバンチャ
フェラーバンチャは主に作業道を造成する際に使用される重機です。
バックホウのようなバケットにナタの刃が付いており、支障する木をつかんで切ったり、バケットで斜面を切り崩しながら作業道を開設することができる重機です。
支障する木にぶち当たるたびに、いちいちチェンソーを持ち出して切っていては作業効率が悪いですよね。
フェラーバンチャは伐倒と掘削作業を1台でそれを可能にしています。
タワーヤーダ
タワーヤーダはある位置から架線を張り、切った木を張った架線につないで、回収できる場所まで引っ張って持ってくることができる重機です。
作業道などの造成が難しく、ハーベスタなどの重機が立ち入ることが難しい場合に用いられます。
また余分に作業道を作る必要がないので、「山壊し」にならず、環境面にも大きく貢献するということでも注目されています。
林業へ一歩踏み出せない人は…
そういった方のために、仕事としていきなり林業に踏み出さない方法があります。
たとえば、以下です。
- 就業支援講習(インターンシップ)に参加
- 転職サイトを使う
- 林業の学校に通う
これらを経験し、気持ちをすり合わせておくと「実はイメージと違った!」などといったズレを解消できます。
詳しくは次に解説します。
就業支援講習(インターンシップ)に参加
現在、林業の人手は著しく減少しており、特に若手の担い手が不足している状況ですので、国全体の取り組みとして担い手不足解消に力を入れています。
「全国林業労働力確保支援センター協議会」では、林業を検討している人たちのために、サポートできるように林業就業支援講習(インターンシップ)に参加できる制度があります。
インターンシップでは、1日間と5日間、20日間のコースがあり、受講料はどれも原則無料※です。
また宿泊費用の補助もあります。
※ただし飲食代や交通費は受講者負担
もちろん性別不問ですし、年齢も不問です。
40代で講習に参加するかたもいました。
私も過去に1度だけ5日間コースを受けました。
結果的には林業の世界へ踏み込みましたが、そうでなくてもこういう仕事があるんだと勉強になりますよ。
講習内容についてはこんな感じです。↓
1日間コース
- 林業に関する基礎知識
- 仕事内容の説明
- 就業相談・生活相談
5日間コースは1日間コースの内容に加え
5日間コース
- 安全に関する講習
- 林業作業体験(植付作業)
- 現場見学や木材工場の見学
20日間コースは5日間コースの内容に加え
20日間コース
- 刈払機やチェンソーの資格取得講習
- 実地講習
- 建設機械の講習
などです。
1日間コースであれば、ハードルも低いでしょうし、会社に1日だけ有給休暇を取って気軽に参加できちゃいます。
20日間コースは資格も取れるので、かなり本格的な講習となります。
おすすめは、まず1日間コースを体験してから5日間コースか20日間コースに参加するのがといいかなと。
無料なので、まずは受けてみてから考える感じで全然OKです。
また、もし「林業やってみたいな!」って気持ちになられた方は、全国林業労働力確保支援センター協議会では林業会社の就業相談も行っています。
もちろんあなたの条件さえ合えば、企業紹介もしてくれます。
では林業就業支援講習に参加しないと相談できないかというとそんなことはなくて、気軽に電話やメールするだけでも話を聞いてもらえます。
しつこい勧誘とかはないので安心ですよ!
全国の各地方ごとに機関があるため、一番近いエリアに応募してみるのはいかがでしょうか。
転職サイトを使用する
転職サイトの利用を検討することもひとつです。
転職サイトや転職エージェントでは「キャリアアドバイザー」といった転職専門の相談員がいます。
そのため、一人で抱え込むよりも断然に転職活動がしやすくなります。
また、今すぐに転職を考えていなくても相談しておくだけでも自分の適性や希望する働き方などビジョンが見えてきます。
まずは、相談だけでもしてみてもいいでしょう。
とはいえ、どこの転職サイトを使えばいいかわからない・・・
そういった方は、以下の転職サイトを使ってみてはいかがでしょうか。
一つに絞っても求人情報が網羅できるかわからないので、まずは全部に登録しておいて自身に合った求人連絡が来るのを待ってみましょう。
林業の学校へ入学
思い切って学校へ入学するのも手でしょう。
学校を卒業すると、林業関係の学校を卒業したということで就職が有利になります。
さらに本格的に勉強もできますし、林業で必要となる資格はたいてい取れるので企業も重宝するはずです。
デメリットは、学費がかかることでしょうか。
ただ、お金を支払ってまで入学する人はモチベーションが高かったり、教師も講師の質も高かったりします。
高校や大学もありますが、年齢制限が緩めな林業大学校などもありますので、近いエリアでの学校の入学を検討してみてははいかがでしょうか。
まとめ:職人である林業は早めに決断した者勝ち!経験は後あとからついてくるもの
今回は以下を紹介しました。
- 林業とは?
⇒ 林業の必要性や森林の役割について - 林業の収入
⇒ 結論、経験年数によって変わるし、雇用形態でも変わる。経験を積めば全然稼げる仕事 - 林業に向いている人
⇒ 体を動かすことが嫌いではない人、慎重な人、周囲に気を配れる人 - メリット
⇒ 自然の空気がおいしい、残業がほぼない、山菜などの山の幸が堪能できる - 林業のデメリットと打開策
⇒ 重機の普及や法令の見直し、厳正化で労働改善が図られている - 重機の紹介
⇒ 林業に特化した「高性能林業機械」を4つ紹介 - それでも一歩を踏み出せない人
⇒ 就業支援講習(インターンシップ)に参加する、林業の学校へ入学を検討する
林業の担い手不足は深刻で、解消に向けて少しずつ職場改善はされてきています。
林業は代わりのきかない「職人」です。
ですから、経験もあり技術力のある林業作業員はどこの会社に行っても重宝されますし、会社も手放したくないでしょう。
そうなるためにも早めに決断し、林業作業員として経験を積み上げるのが得策といえます。
とはいえ、年齢だって若くないし、今から肉体労働はさすがにきついかも。
結論、企業の応募条件がクリアしていれば、年齢は問題ないです。
なぜなら、今は重機主体の作業が多くなってきたので、そこまで体力が求められなくなってきたからです。
40代や50代から未経験で林業作業員を始める方もいます。
確かに体力は一定数必要ですが、健康体であれば務まります。
私が以前勤めていた会社では、45歳くらいから未経験で林業を始めた方がいました!
もちろん「緑の雇用」制度を使って基礎を教われるので、取り残される心配はありません。
体力が必須でないあたりが「林業女子」といわれる女性労働者が増えてきた要因でもありますね。
職場環境や企業方針を変えたくて、女性を積極的に採用している企業もあるくらいですから。
私が働いていた会社では作業員として女性が1名、職員として1名働いていました。
時代の流れや重機作業が主になってきたからこそ実現できているのかと思います!
この記事を最後まで読まれている方はきっと迷っているはずなので、まずはリスクの低いインターンシップに参加してはどうかなと。
あとは何より行動してみることです。
もちろん最終的には、自己責任で決めてくださいね。気持ちがブレると良い企業にも出会えないです。